青い春
映画としてかっこよすきる
和製トレスポ
持て余したエネルギー、無鉄砲な走り、向こう見ずに突っ走ったその先
リフレインのように繰り返されるいくつかの描写が淡々と意味を変えていく
学校の中でしかドラマは進まないのに、濃い
ストーリーとしては意味わからないし、あり得ないけど、それを凌駕する映像のかっこよさと意味なんてどうでもいいと思わせる力
かっこよくないけど、カッコつけ方がかっこよくて恍惚とする
鼻にもつくけどやっぱりかっこいい
痛みは見えてない方が感じる
九条が1人でボールを追いかけてグラウンドを駆ける、青木が校内で暴れる
あのエネルギーの種類は一緒
抱えきれない、あの体には大きすぎるエネルギーを2人とも持て余して、それぞれがどうにか放っている
トイレ
うんこつかむのやべー
ズバズバ刺しまくるのもやべー
トイレの外側から取って、包丁の先がたまに顔を出して、血が垂れる
直接殺ってる画じゃないのにめっちゃ痛い
野球部の子が、ヤクザの元に行くと決めて学校を離れるシーン
最後振り返る画と九条が屋上にいるシーンをカットバックしてるのかっこいい
ラストがやばい
冒頭もめちゃかっこいい
花田先生が軽快に挨拶しながら、登校する
九条が学校に入ると、校舎が真っ黒。それは何かの暗示で、青木が1人屋上で手を叩いていると気づく九条。
駆け上る階段、叩く回数が増えていく、学校での日々の断片的な日常の風景、それはまるで走馬灯、今まで見たことのないくらいの全力でかけあがる九条、手を叩き続ける青木、九条が扉を開けて最後の階段を駆け上る、飛行機が青木の眼前を飛ぶ、青木の顔のドアップ、開花する瞬間のチューリップ、そして、落下。
全てがここに回収されていった
しかもその前の青木の屋上での長回し
はじめての長回しで、夜が更けていくからながいなと思っていたけど、朝までとは
あの時間の長さを体感したことが、その後の青木の没落につながる
あいつは上からなんだよ
って言って他の生徒に足をかける青木をしたから煽るショットもかっこいい
写真を撮り終わった後の青木の顔も印象的
何か距離を感じているような
話としてどう収斂していくのか全然見えなかったけど、黒い学校が現れてからの最後のアクセルの踏まれ方が半端ない
今まで世の中舐めて、斜めに見て、持て余してたエネルギーを全力で振り絞ってはじめて走っている、何かのために使っているのに、
もう間に合わない 残酷な
シガーキスからの殴り合いとか最高すぎる
音楽がかかるタイミングもマジでいい
目黒シネマがあんなに混んでるのはじめてくらい