1940年 アメリカ作品
ヒッチコック20/53
第二世界大戦開戦直前のヨーロッパにアメリカの新聞記者ジョーンズ(ジョエル・マクリー)は、特派員として派遣される。
ロンドンで、オランダの政治家戦争回避の要となるヴァン・メアの歓迎パーティーで催され、そのパーティーに出席したジョーンズはフィッシャーの娘キャロル(ラレイン・デイ)と知り合いになり好意を寄せるようになる。
平和会議の取材のために、アムステルダムへ向かったジョーンズだったが、その会場でヴァン・メアは射殺された。
犯人を追跡したジョニーは、事件の真相をつかみ、事件の首謀者がフィッシャーであることを突き止める。
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主人公が追う犯人の娘と恋に落ちる、よくあるパターン。ラストは大概父は死に、二人は微妙な関係に悩み、別れるパターンが多いが、この娘キャシーは割とカラッとしていて意外だ。ヒッチコックはこのあたり、ウジウジさせずスッキリさせていて、私は好感をもてた。
ストーリーは全体的にスケールが大きく、制作費もかなりつぎ込んだようだ。
ヴァン・メア殺害のシーンやラストの航空機墜落のシーンなんかはかなりの見せ場になっている。リメイクされればこのあたりは大きく膨らませられるし、面白いドラマになるだろう。
平和会議での暗殺シーンは傘の動きがかなり面白い映像になっている。
もう一方の飛行機墜落のシーンは、現在の映像に慣れている我々の目には、ちょっと迫力不足を感じる。
ヒッチコックはこの主人公としてゲーリー・クーパーに依頼したらしいが、スリラーをB級扱いしているアメリカの映画界では無理な相談だったようだ。
もしゲーリー・クーパー主役が実現していたら、この映画の運命もかなり変わっていただろう。
2023.04.15視聴164