湿疹

狼たちの午後の湿疹のレビュー・感想・評価

狼たちの午後(1975年製作の映画)
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うわあなんだこれ、超いい映画じゃん。センシティブな個人の生が行き着いた自分だけの小さな暴力が、結果的に警察権力に対する新左翼的な問題意識になって、本人の意思とは関係なく色んな問題を巻き込んで可視化していく感じが素晴らしい。レオンと奥さんと電話したあとのアル・パチーノの顔がすごすぎる。自分が社会にゲイだと思われるのもタバコを吸って肺がんになるのも嫌な、ソニーほど問題意識を政治的に言語化できていないサルのほうが、確実に権力や刑罰や戦争へのトラウマを抱えていて怖い。
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