みーちゃん

エクソシストのみーちゃんのレビュー・感想・評価

エクソシスト(1973年製作の映画)
5.0
怖いもの見たさではなく、観たいと思って観た。だからオリジナル版とディレクターズカット版のどちらかにするか、とても迷ったが、公開から27年後に再編集された背景や、相違点の概要を事前に調べ、オリジナル版の方が良い!と敢えて選択した(ジャケットもこっちの方がクールだし)。

結果、あまりに素晴らしく上質で、完成度の高さに驚いた。映像の美しさ、無駄のないカット、複雑で陰影のあるキャラクター設定、科学的且つ神秘的で本質的なドラマ性…。これが1973年の作品だなんて信じられない。超かっこいい。

私にとってホラー(そんなジャンル分けがマイナスな先入観を与えてしまうなら、もはや疑問)のデビューは死霊館なので、本ジャンルの昔の作品は、これまで選択肢になかった。だから今日まで本作を体験していなかったことが、めっちゃ勿体ないと悔やまれた。もっと早く観ればよかった。でも、そんな事は言ってもどうしようもないから、自分の中で、やっと機が熟したのだとポジティブに考えることにした。

(皆さんは、とっくの昔に、こんな素晴らしい作品を観ていたのね!)

宗教や個人の信仰などの話はさておき、この世には、こんな世界観や概念が存在するのだという事と、人間は、それを、こんなに研ぎ澄まされた美しい映画に作り上げることが出来るのだという事を知っておくべき作品。