「フランチェスコ」
13世紀の聖人・アッシジのフランチェスコの生涯を、その弟子たちとキアラの回想によって描いている。裕福な商家の家に生まれ放蕩生活を送っていた青年フランチェスコ。ペルージャとの戦いで捕虜になっていた時に、イエス・キリストの福音書によって回心し、布教活動に身を投じていく。
騎士なるのが夢だった。
病人や貧者のために織物を売って父親に訴えられた。全てを捨てた、家族も財産も。
裕福な家のフランチェスコ、戦争に行くが捕虜になりそこで福音書と出あう。
無所有と清貧を主張したフランチェスコの生き方は福音を体現する者としてローマ法王からも祝福を受ける。結果、フランチェスコの教えに信者は増えるが、信者たち中にはそのキリストの教えを頑なに守る姿勢に疑問を持つ者も現れる。何をもって幸せであるかは、人それぞれの人生ではあるが、何も持たず、自ら語るより人の言葉に耳を傾けるフランチェスコの姿勢に賛同して集まったはずなのに、人が多くなると様々な考えが主張するやうになる。
人を裁くな、人を許せ。
神学も法学も学んでこなかったが、「神は私に託された」それだけを信じて生きたフランチェスコ。