かずシネマ

スカーフェイスのかずシネマのレビュー・感想・評価

スカーフェイス(1983年製作の映画)
3.8
THE WORLD IS YOURS.
虚しいな。

外装がイエローで趣味の悪い内装のキャデラックに彼女から辛辣な感想をくらったシーンを見て、ふひっwwとかいう変な笑いが出たわ。
ああいう柄物はポイントで使うからいいのであって。

リメイク元の「暗黒街の顔役」は未見。
トニーのモデルは一応アル・カポネ。全く変えてあるけど。
こちらはまずまずの長さの長回しの頻出が特徴やな。

「ガッツと信用」で全ては上手く回らないと思う。
「やり手」と「欲を出した」は紙一重。
本質が表面化しただけ、な気もするが友人に対する態度の変化も問題で。
女性への告白にしろ、告白の仕方や言葉選びが最高に良くても、その後が大事な訳で。

ブラック会社で働いてずっと辛酸を舐めていた人が、反骨精神で成り上がっていざ経営側に回った途端、自覚なく同じ様な事を周りにしている…みたいにも見えたわ。
それでも尚、昔と変わらず「自分はアイツらとは違う」と思い込んでいる様な。
そういった普遍的な事に落とし込むと、トニーのやった事の中から見習うべき点と反面教師にすべき点がよく理解できると思う。

お金の使い方がいかにも成金って感じが出てて嫌いじゃない。

てか、終盤のあれ、あのタイミングであんな事をしようとしたら、お偉いさん方は益々疑われない…?と思うんやが。
それか単なる排除や疑いの目をそらすのでなく、見せしめ目的やったんかな。

ママがかっこええな。そしてまとも。
ママから塩対応されてトニーがちょっと気の毒な様にも思うのはアル・パチーノが上手いから。
家族の顔を見た時の優しい顔が。
妹ぶん殴りのシーンは自分を棚上げしてでも叱らなきゃならない場面だったと思う。
あれで正解だと思う。
そして妹は「私は妹だから大丈夫」だと過信せず、兄さんの性格をこの時点できちんと把握していなければならなかったと思う。
だから自分も最後の方のあれは「お前それの何がサプライズやねんw」と思ったよ。
驚きは驚きやろけど、どう考えても怒りの方の驚きを与えるだけやろ、と。
何をしてくれとんねん、と。
たまに「サプライズされて嫌な人なんているの?」という内容の意見を見かける事があるけど、いや、普通におるやろと。
相手がどうとかよりも、やる側の自己満足感が強いからあまり好きでないんよな、サプライズって。
話めっちゃ逸れたわ!

ラスト、アル・パチーノと撃ち合いしている人達を撮ってる中にスピルバーグがいる。どのカメラがそうなのかな。
かずシネマ

かずシネマ