えまお

スカーフェイスのえまおのネタバレレビュー・内容・結末

スカーフェイス(1983年製作の映画)
1.9

このレビューはネタバレを含みます

「良い映画」なんだろうということは分かる。私には合わない。

演技や演出など、とても完成度の高い映画であることは感じる。アルパチーノの演技も印象的。
しかし正直、個人的な好みの視点から言うとあまり好感を持てない映画だった。不快になるシーンもある。

見栄えは良い映画だが、話の筋書きとしては「寡黙だが野心があり、筋を通すことを美徳とする主人公がアメリカンドリームを追いかけ手に入れるが、成功を手にした途端堕調子に乗り堕落し、最終的に身を滅ぼす」というパターンで、特に変わり映えしない。

あとこれはスカーフェイスだけでなく昔のギャング映画全般に見受けられるが、女性の扱いが胸糞悪い。この映画には女性キャラが主に2人居るが、どちらも主人公とは基本的に「美しい女だ。俺の子供を産んでくれ」か「俺の言う通りにならないのは許さん」意外のコミュニケーションが無い。女性キャラの方も常に受け身で、どんなに理不尽な目に遭ってもため息をついて嫌味を吐くだけで甘んじるか、泣いて一時退場のどちらかのみ。血の通った性格のあるキャラクターというよりは「女」という舞台装置としての役割しか感じない。

元々ギャング映画は「血みどろの男の世界」というテーマが強いし、昔の映画なら尚更そういった傾向が強くなることは分かる。そして演技や演出など、視覚的には良くできた映画であるのも分かる。しかし「スカーフェイス」は主人公を好きになれないと楽しめない映画だと思うし、私は割と序盤から主人公を好きになれなかった。これは単純に私の好みの問題だろう。なので⭐︎2つ。
えまお

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