野田陸

スカーフェイスの野田陸のレビュー・感想・評価

スカーフェイス(1983年製作の映画)
4.0
「成り上がる」エネルギーしか無い男が成り上がってもその先に何も無い虚無感が映される。
全体的にゆったりと余裕を感じる演出ながら前半のエネルギッシュさと後半の虚脱感、最後の最後に火花が散るようにトニー・モンタナの命が輝く流れが最高。

"ゴキブリ"のフランクが持つ家もエルヴィラも美しいのに、いざ自分がその地位を手にすると趣味の悪い成金邸宅とやつれたコカイン中毒女(逃げる)なのが哀し笑える。
映画美術が全編通して抜群に良い。
野田陸

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