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さすらいの女神(ディーバ)たちのunepistのレビュー・感想・評価

3.5
”ニュー・バーレスク”と呼ばれる女性ダンサーの共興一座の、フランスツアーを巡るトラブルと、人間関係の機微を描いたロードムービー。
ロードムービーによくある傾向として、物語らしい起承転結のメリハリは薄いのですが、ちょっとした台詞や表情の演技で描かれる人間関係や心理描写が秀逸です。ニューバーレスクのお色気(?)ダンスシーンがたっぷりと挟まれるのですが、その中からもダンサーのプライドやスタイルのようなものを感じ取れる気がしてしまいます。ただ、ダンスシーンは苦手な方もいるかもですね。
どの作品でも不思議な存在感のあるフランス人の二枚目半俳優のマチュー・アマルリックが監督・主演。脇を固めるダンサー役の女性陣は映画俳優ではなく、実際にニューバーレスクのダンサーとのことなのですが、役作りとしての演技と現役ダンサーとしての演技が交錯して、ドキュメンタリーのような印象が残る不思議な映画です。
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