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アンドレイ・ルブリョフ 動乱そして沈黙(第一部) 試練そして復活(第二部)のodyssのレビュー・感想・評価

4.0
【天才タルコフスキーならではの大作】

タルコフスキーの大作。完全版は205分あるそうだが、見たのは短縮版(といっても3時間強あるけれど)。

15世紀初頭のモスクワ大公国が舞台。イコン画家であるルブリョフが誘われてモスクワの修道院に仕事に出かけるが、信仰や仕事のありかた、またタタール人の襲来などに悩む様子を描いている。

日本人は馴染みが薄い素材ではあり、しかも監督がタルコフスキーなので一筋縄ではいかない。よく理解できたとか、納得が行ったという気持ちになることもあまりない。

しかし映像の力は半端ではない。冒頭の飛行シーンや、途中で異教徒の男女多数が祭に際して全裸でたいまつを持って水辺に集うシーン、タタール人襲来のシーンなど、長い映画であるにもかかわらず映像から目が離せなくなる。

さすがタルコフスキーの映画だなあ、としみじみ思いました。

ずっとモノクロで進行するけど、最後でルブリョフの作品を映し出すところだけがカラー。
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