ラピュタん

砂の惑星のラピュタんのレビュー・感想・評価

砂の惑星(1984年製作の映画)
4.8
鬼才リンチ監督の魔魅惑SF


賛否両論ありますが、制作の難産があったようですので、とにかく観れるだけでもありがたいと感謝しつつ味わってみました

映像 美術 音楽 怪演 
そして若きマクラクラン…

すべてがリンチワールドの極彩色で
妖しい魅力の光を暗く放ち続ける

一度でも観たら忘れられない魔術をビリビリと帯びている

ドキドキ ワクワク ヒリヒリ
ハッ じんじん キュンキュン
チャーアアー(攻撃の)

残酷さと勇ましさ 
醜と美 動と静  
それらが混然としていて

物語は分断されているものの
それは原作を読んでね、時間が足りないからとリンチ監督に言われているようでもあり許容したとして

そう、みごとに作品を統一しているのは、
各所に宿る 細心の美によってのみ
もう料理として、作品の断片を一皿ずつ味わうことがおすすめ


それでも美味しい
いわば魔法の矢を放つ映画です
瑕疵は、当時の技術では表現しきれなかったからでは?

射抜かれたら、安心して砂の惑星に旅立つ経験を堪能したい
SFの醍醐味は、想像力を掻き立てられることだとすれば、この作品は傑作でしょう
その魔力によって醒めない夢の中へ導かれる稀有な作品

つまり💕大好きな作品なのです
ラピュタん

ラピュタん