Bobsan

砂の惑星のBobsanのレビュー・感想・評価

砂の惑星(1984年製作の映画)
4.0
アレハンドロ・ホドロフスキー監督で進められていた企画が頓挫した後、ディノ・デ・ラウレンティスが映画化権を獲得し、デヴィッド・リンチが監督した超大作ですね。
フランク・ハーバートの全6巻からなる長大な原作を一本の映画にするのだから自ずと上映時間が長くなる事くらい誰でもわかりそうなものなのに(ホドロフスキー版では10時間を予定していたそう)、ユニバーサルの幹部や出資元は映画の回転数が少なくなる(要するに儲からない)のを危惧してリンチに映画の大幅なカットを要求しました。そのおかげで映画はダイジェスト版のような仕上がりになってリンチの作家性も削がれてしまいました。後に完全版がリリースされましたが、その時はリンチの名前は外され、アラン・スミシー名義になりました。
しかし、そういう不遇に見舞われながらもまったく嫌いになれないどころか超好き!大好き!変な生物はいっぱい出て来るし、変なキャラクターしか出て来ないし、スケールは馬鹿でかいし、音楽はTOTOだし、スティングのヤル気は漲ってるしでスクリーンに映し出される事は楽しいで満ち溢れています。
ユニバーサルの幹部は馬鹿者ですが、リンチ監督の個性は決して失われてはいませんでしたよ!
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