みおこし

家族のかたちのみおこしのレビュー・感想・評価

家族のかたち(2002年製作の映画)
3.7
ジェーン・メドウズ監督作品を鑑賞。ロバート・カーライルとリス・エヴァンスというイギリス・スコットランド映画好きにはたまらないコンビが主演するなんて、ただただたまらない...!

恋人のシャーリーへのテレビ番組での公開プロポーズを失敗したデック。シャーリーにはジミーという自分の事情で突然失踪した夫がいたが、自らの過ちを後悔していたジミーはその放送を観てシャーリーの元に戻ってくる。2人の男性の間で心揺れるシャーリーの姿に、気弱なデックはさらに自信をなくすのだが...。

男らしいところもあるが自由奔放で無責任のジミー、誰よりも心優しいが頼りがいのないデック。どちらにも良い面があるゆえに、自分の思いを決め切れないシャーリー。こういうシチュエーションってつい「はっきりしろ!」と思ってしまいがちですが、正直この2人に関しては彼女が迷う気持ちも痛いほど分かって、最後まで彼女がどちらを選ぶのか読めなくて面白かったです。
すぐビビり倒す気弱なデック役を演じるリス・エヴァンスの悲哀漂う雰囲気も最高だったし、やることなすことテキトーでトラブルメーカーのロバート・カーライルのあの憎めない感じもたまらない!(笑)さらに、シャーリーを演じるのは『ブリジット・ジョーンズ』シリーズや『トレインスポッティング』でおなじみのシャーリー・ヘンダーソン。ユニークだけどとっても美人さんで、揺れ動く女心を絶妙に演じていてすごく魅力的でした。

"ハート・オブ・イングランド"と称されるイギリス中流階級の人が多く住むミッドランド・ノッティンガムを舞台に、人情味あふれる家族や友人たちに囲まれながら、揺れ動く3人の男女の恋模様を淡々と綴った秀作でした。シャーリーの家族がみんなユーモアたっぷりかつ、迫力満載で笑えるシーンがあってかなり笑いました(笑)。生活感あふれるノッティンガムの生活もよくわかって、ついついイギリスに行きたくなります。
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