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突然の恐怖のeknのネタバレレビュー・内容・結末

突然の恐怖(1952年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

大傑作。
脚本がまずめちゃめちゃにいい。ジャック・パランスは“引用”した言葉でジョーン・クロフォードとの仲を深め、愛を告白する。結婚した後、遺産“強奪”のために彼女を殺害する計画をグロリア・グレアムと立てるが、偶然会話が録音されてバレてしまう。言葉、心、財産を奪う野心家の男は、服装という“記号”を見誤って悲惨な最期を迎える。ジョーン・クロフォードの対抗策が筆跡を真似て手紙を書くというのも面白い。
緊張の持続を生み出す手や目のクローズアップで緩急をつける。扉を使ったショットの恐怖たるや。計画の準備段階や実行は常に時間に迫られているため急いで走るのだが、目撃されないように息を潜めて隠れなければならない場面もあり、動作の緩急もある。
建物や階段を使った高低差、陰影、追走劇などノワールらしい画の連続。
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