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新道 前篇朱実の巻のENDOのレビュー・感想・評価

新道 前篇朱実の巻(1936年製作の映画)
4.2
避暑地である霧ヶ峰(兼母のサナトリウム)のきらめきが月の光となって襖の間から漏れ出す。煙草を燻らせ横たわる絹代が愛しい人を潤んだ目で想う視線に貫かれる。冒頭10分ながら寝室での姉弘子との戯れ合いだけでもう感動。訪れた周二の部屋に飾られるエリザベート・ベルクナーの肖像。戦前とは思えないクレイジーリッチな絹代の実家。何の前触れもなく唐突な死が2人を引き裂く!絹代の気ままなモガぶりが本当にいい!それだけで傑作!水辺の男女を撮らせたら世界一な五所平なのでした。
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