まさなつ

お吟さまのまさなつのレビュー・感想・評価

お吟さま(1962年製作の映画)
3.6
日本を代表する女優の田中絹代さんは、日本における女性監督としても先駆け的存在でした。シネ・ヌーヴォで特集を組んで頂けたました。

監督6作品の、これが最後の作品。残念ながらこれしか観られませんでした(涙)

豊臣秀吉と千利休との関係は、他の作品でも何度か観ているので、何となく分かります。この作品は千利休の娘のお吟さんが主役。彼女と妻のあるキリシタン大名との悲恋物語。織田信長が取り入れたキリシタンは、秀吉の時代に禁制になりますね。さらに、秀吉vs利休の確執。この二つの事に彼女は当然のごとく翻弄され追い込まれていきます。中々本格的は時代悲劇です。でも、お吟さんは、悲劇のヒロインというより、ちょっと我儘で周りを振り回している様にも感じます。仲代達矢さんのキリシタン大名役もちょっと合ってない気がしました^^;

監督も6作目ともなると堂々としたものですね。まあ、宮島義勇さんの撮影によるところも大きいと思います。構図が決まってるんです^_^

有馬稲子さんの美しさは言うまでももないですが、晩年しか知らない冨士眞奈美さんの可愛らしさが特筆ものです^_^
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