勝沼悠

伝説巨神イデオン 発動篇の勝沼悠のレビュー・感想・評価

伝説巨神イデオン 発動篇(1982年製作の映画)
2.2
 「機動戦士ガンダム」の 富野由悠季の伝説のアニメが映画化。

 ロボットアニメでありながら大きくその枠を逸脱しているこの作品。イデというのが神の様な存在であり、純粋無垢な赤子を生かし、エゴにまみれたそれ以外の全てを滅ぼしてしまう方向へと動いていく。
 テレビアニメは最後は光に包まれて中途半端に終わるのだが、映画ではきっちり両陣営が全滅して、魂になって救済される(?)ところまで描かれている。しかし、この映画版の展開って蛇足なんじゃないか。光って終わって後は視聴者に任せるという方がよかったのではないかと思う。「コスモスに君と」はいい曲だったしね。
 テーマとしては完結するが、ストーリーとしては何だか完結した感がない。この放り出し感はエヴァなどの作品に引き継がれることになる。テーマをしっかりとストーリーに組み込むことが大事なのに、こういった作品はそれを放棄している様に思え、いただけない。

 ホームランなりそこないのファールみたいな映画。
勝沼悠

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