映画は遠い過去のはなし

八月の狂詩曲(ラプソディー)の映画は遠い過去のはなしのレビュー・感想・評価

2.8
◎おばあちゃんと孫たち。
戦争を体験した人とそうでない人。
般若心経とスターバトマーテル(ヴィヴァルディの悲しみの聖母)
日本人とアメリカ人。
激しい嵐の中をおばあちゃんが走るシーンで流れる陽気な野ばらの歌。
随所で見られる対比と隔たり。
そして和解と哀悼。
なかなか調律の合わないオルガンが象徴的に使われている。

◎夏休み特有のノスタルジックな風景、日本家屋。滝の勢い、赤い薔薇、ラストの嵐のシーンなど、美しくインパクトのあるシーンもある一方で、孫の一人の女の子が唐突に戦争のことを語り出すあたりはなんか観光旅行のガイドさんのようで、全体的なまとまり感に欠けたのがちょっと残念。