似太郎

八月の狂詩曲(ラプソディー)の似太郎のレビュー・感想・評価

4.3
反戦映画というより現代の終末への予兆を描いたタルコフスキーの『サクリファイス』的な作品だと解釈した。今でも好きな一作。

メタファー(隠喩)が多いので、それが伝わらなければ全くもってポンコツでしかない映画なのだがある意味、ロッセリーニの『イタリア旅行』とやってる事ダブりませんか?と言わんばかりの「意味のない羅列・記号」が映像の其処彼処に見られて一筋縄に行かない作風となっている。

如何にも「書かれた」脚本だけがミスマッチでそこが惜しい。訴求力に欠ける。リチャード・ギアはどうでもいい。婆さんの傘が雨風でひっくり返るラストには毎回ゾクゾクさせられる。
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