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捜索者の見てるのレビュー・感想・評価

捜索者(1956年製作の映画)
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「真の男、もういりません」映画だった

タクシードライバーなど、のちのアンチヒーロー作品のアーキタイプになっている映画らしい。なるほどなー。

差別的で暴力的な昔の男は、最後の仕事を終え、居場所がなくなる。この映画がネイティブアメリカン描写で問題あるのは間違いないだろうけど、昔の価値観で撮られた映画も、現代からみると、男性性批判のようなものを読みとけるのがおもしろい(ノワールとかに顕著)。最後のシーン、一旦家に入ろうとしてるけどやめてるので「かっこよく去る」って感じじゃないんだよな。「もうあんたの居場所はない」と突きつけられるような、厳しい結末だと思う。あまりに悲しい話すぎて声が出てしまった。傑作と呼ばれるのもうなづける。
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