このレビューはネタバレを含みます
15年前に亡くなった長男の順平の命日に集まった家族の1日。
この映画の家族は一人一人が全く本音で話してない。
怖いくらい行動と本心がズレてて…
特に樹木希林さん演じるおばあちゃんの「だから呼んだんじゃない」は名シーンにして1番怖い。
このなんとも言えない、距離感とギクシャクしてる感じが物凄くリアル。
最後の海のシーンでは水難事故で家族を亡くしてるのに、座礁した船には気にもとめない。
他人の死には無関心なのに自分の家族となると別物になることを表してるんかな?
阿部寛演じる良多の「いっつもこうなんだよな。ちょっと間に合わないんだ。」ってセリフを聞くと一見全て間に合わなかったかのように感じるけど、本当はおいじいちゃんとおばあちゃんが亡くなるまでに会えずに終わってたかもしれないけど、3年前の兄の命日に会いにに行ったことによって最後会えたことに関しては間に合ったのかもしれない。
みんな演技が上手くて、本当に他人の家の家族を覗いているような感覚になる。