鎌谷ミキ

歩いても 歩いてもの鎌谷ミキのレビュー・感想・評価

歩いても 歩いても(2007年製作の映画)
4.5
【10年やそこらで忘れてもらっちゃ困るのよ】

[あらすじ]
夏の終わりの季節。高台に建つ横山家で、開業医をしていた恭平(原田芳雄)はすでに引退して妻・とし子(樹木希林)と2人暮らしをしていた。長男の15回目の命日がきて、子供たちがそれぞれの家族を連れて帰郷する。次男・良多(阿部寛)はもともと父とそりが合わず、子連れのゆかり(夏川結衣)と再婚して日が浅かった。一方、陽気な長女・ちなみ(YOU)は、そんな良多と両親のあいだを明るく取り持とうとする。

[レビュー]
ハリさんと同時鑑賞🥳ゼロ年代の作品を観よう!
是枝監督作品集だね🤔に、レビューしてなかった本作を字幕付きで。20代で観た時とはまた違いました。こんなに丁寧な作品だったとは…そして気づかなかった、タイトルの抜き出し方。

初回の"良多"(海よりもまだ深く、ゴーインマイホームも良多)を演じた阿部寛さんが相方のように初婚でしょ?ゆかりを演じた夏川結衣さんが子連れ再婚で私みたいでしょ?なんなんだ🤯

ということで。めちゃくちゃ感情移入しましたよ、とし子さんに。あー、反対の立場ってこうなんだろうな、こんなこと思うんだろなって、痛いほどにわかる…私と姑になる人とはなかなか会話する機会がなく(介護ベッドには常に舅がおり、長い間私は側にいない)心情をわかりたい時に本作ですよ😇アハハ、女同士怖い…

こういうたった1日の出来事を描いたホームドラマは大好物です😋セリフもパンチが効いたものが多々あり、ハラハラすることも。この二人、大丈夫?みたいな。でも、日常ってそんなことの積み重ねのような気がしますね。危ういながらに、なんとかなったり。

山田太一さんとか、こういうの好きだな😆『怪物』では脚本家にお任せしちゃってますが、やはり是枝監督の脚本は日本映画の中でも群を抜いて巧み。上手いもそうですが、巧み。技ありという感じ。これ、ドキュメンタリーでも通りそうですよね👀

どなたかがいってましたが、俳優自体に家族感がなくても、セリフで家族感を出している。こういうのはなかなかお目にかかれない。もっと観たいって思っちゃいますよね、この家族を。キャストも適材適所でいいんです!樹木希林さん🥲原田芳雄さん🥲

評価大幅アップ🆙ハリさんにはどう響いたんでしょうか?また日本映画お待ちしております😆
鎌谷ミキ

鎌谷ミキ