【ちょっとだけ間に合わないんだよなぁ】
今年も暑い暑い夏がやってきますね。
今からこんなに暑いと真夏はどんなに暑さになるのか...
いやいやしかし「家族」という人間の集合体は本当に厄介なものだ。
近すぎると嫌な部分が沢山見えてくるし鬱陶しいからといって簡単に切ることはできない。
ここに出てくる登場人物はどこかそんな「家族」という微妙な関係性に縛られている。
「家族」だから意地や見栄を張りたくなるのか「家族」だから知ってほしいこと知られたくないこと。
そして不意に顔を覗かせる残酷さと怖さ。
そしてほんの少しそうほんのちょっとだけ間に合わない歯がゆさ。
この宙ぶらりんな関係が「家族」の本質というのものだろうか。
特に何か起こるというわけではないんですこの映画。
ただ淡々とリアルな台詞が積み重なるだけの映画なんです。
テーマ性としては小津監督の「東京物語」と似ているのかもしれない。
歩いたその先は満足のできるゴールがあるのだろうか?
それとも歩いても歩いてもその先は永遠に満ち足りるゴールはないのだろうか?
どこか楽しげでどこか儚げな蝶の舞いは
ふと先の見えない暗闇に迷い込んだような錯覚に陥る。
けしてこの「家族」に愛情がないわけじゃない。
難しいね。でも「家族」以外もそうだよね。けして本音は語らないけどふとした瞬間に本音がでるのって日本特有の関係性なのかなぁ。
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