Harigane

歩いても 歩いてものHariganeのレビュー・感想・評価

歩いても 歩いても(2007年製作の映画)
3.7
鎌谷さんとの同時鑑賞🌟
是枝監督作品の描く家族像…堪能しました😄

<あらすじ>
兄の15周忌の為実家に再婚相手のゆかり(夏川結衣)と連れ子のあつし(田中祥平)を連れて実家に帰省した横山良多(阿部寛)
失業中である事を家族に隠し、そして父親(良多(阿部寛))とそりが合わない事からも居心地の悪さを感じている良多をやさしく迎えて入れる母(樹木希林)。
みんなで食卓を囲み、表面上は上手くやり取りしているように見える彼らの心の内が見え隠れしていく・・・

<感想>
やっぱり是枝監督の描く世界観は好きです💫
今作はどこにでもあるような家族観を表現しながら、どことなくサスペンスを見ているかのようなハラハラした感じがずーっと付きまとってくる作品でした🔥

何気なく聞こえる会話に感じるトゲ⚡️
これが妙に恐ろしく、その場にいると息苦しく感じるような嫌な雰囲気が漂っていました😬

特に樹木希林演じる良多の母親の人としてのいやらしさが秀逸で✨
ほのぼのとしたゆったりな口調からゾクっとさせられるスリルのある台詞が幾度か繰り出されてました🫥

子連れのゆかりと結婚した良多はゆかりの息子あつしと血の繋がりはない。
そんな中でのゆかりとあつしの会話のシーン。
「あつしの半分はパパで半分はママで出来てるんだから」と説明するゆかりに、
「じゃあ良ちゃん(良多)は?」と聞くあつし。
「良ちゃんはね、これから入ってくるの。じわじわ~っと」
この何気なくも温かみを感じられるやり取りが凄く好きで、すっと涙が浮かんできました🥲

決して観終わってスッキリする作品ではない。
このあたりの描写の上手さは是枝監督らしさを感じられました✨
人としての嫌な部分も、温かみも、両方感じられる素敵な作品でした😁
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