yamamotoharuka

歩いても 歩いてものyamamotoharukaのネタバレレビュー・内容・結末

歩いても 歩いても(2007年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます


夏休みの親戚の集まりの生々しさというか、色々な人の図々しさや性格の悪さが浮き彫りで憂鬱さとか、おばあちゃんの美味しそうなご飯もおばあちゃんがおやつや食べ物を一杯だしてくれるおもてなしも、気持ち悪い部分や親戚の集まり特有のおもてなしや従兄弟との気まずさとかが鮮明で感動した笑

樹木希林の狂気が恐い。
息子の死への執着も、実はよしおくんを恨んでたり、モンシロチョウを息子だと思い込んで夜中に追いかけたり狂気しかない。

この作品の残酷なところってどんなひどい事でも、自分の家族や自分事ではないことはいつでも他人事だし記憶から消える。自分が遺族側なら一生呪いのように付きまとう。
息子が生きていたら自分達の人生ももしかしたら病院も畳まずに経営できたかもしれない。
なにかに執着しないと生きた心地がしない。過去に執着して生きていく、どんどん話が進むにつれてちょっとずつこっちの息が詰まってくる。

こんなに内容が辛辣なのに、三崎口のすてきな田舎の風景やおばあちゃんのご飯やおばあちゃんが甘やかしてくれたり、
懐かしい気持ちになるような画がずっと流れてくる。

いつか親が死んだとき、◯◯してあげればよかった、、とか思っちゃいそうだな。

とにかくこの映画の樹木希林が恐くて好きです。