アポロ月面着陸の前年1968年公開、人類初の有人月面着陸計画を描いたヒューマンドラマ。
当然、まだアポロ計画成功前であるから、宇宙船の外側の映像も無く、宇宙服や月面の描写等の考証も怪しい地味な作劇だが、チャゼル「ファーストマン」を50年先取りした冷徹な人間描写は見応えがある。
「ゴッドファーザー」より前にジェームズ・カーンとロバート・デュヴァルがライバル同士の宇宙飛行士として共演。
監督は意外にも、あのロバート・アルトマン。
しかし元々、反骨の人アルトマンらしくアメリカ政府批判、宇宙開発批判を展開する内容で、ラストも"バッドエンド"であったらしい。
結局スタジオに作品の編集権を奪われ、ラストも改変されてしまい、アルトマンも自分の映画として認めていなかったとの事。
しかしコレ、本来の形で公開されていたら翌年のアポロ11号の打ち上げに影響を与えただろうか、興味深い。
