アポロ11号の月面着陸2年前に作られた、ロバート・アルトマンによる米ソ宇宙開発競争もの。
ソ連より先に人類を月へ送りたい米国は「ピルグリム計画」を推進。1人の人間を月に送り込み、往復が可能になる約1年後まで1人で月に踏み止まるという無謀な計画が進む。
選ばれた民間人リー（ジェームズ・カーン）は、当初予定されていた宇宙飛行士チズ（ロバート・デュヴァル）のもと厳しい訓練を重ねるが、ソ連が先に有人月探査機を打ち上げたとの情報が。
リーを載せた月探査機は無事、月面着陸に成功するが・・・
米ソ宇宙開発競争を批判/茶化すような内容と、複数の俳優が同時にしゃべるスタイルにワーナーのボスが納得せず、編集直前でアルトマンを出禁にし、勝手にラストを撮り直したということで、アルトマンの長編デビュー作でありながら「俺の作品じゃねー！」とされている黒歴史的作品らしい。（町山智浩さん）
