荊冠

欲望という名の電車の荊冠のレビュー・感想・評価

欲望という名の電車(1951年製作の映画)
4.0
「欲望という名の電車から墓場で乗り換えて極楽で下車する 」という出だしはいかにも戯曲的だ。
もともとブロードウェイの舞台で、そのセンセーショナルさが話題を呼んだが、映画ではブランチの夫が実は同性愛者だったという要素が排除されていて、彼の死の悲劇性が曖昧になっている点だけ残念だ。
それまで30代の美女に見えていたヴィヴィアン・リーが明かりを当てた途端40代になるのすごい。
マーロン・ブランドのピチピチセクシーなシャツ姿に彼が当時のセックスシンボルになりえた理由を垣間見るが、戦後アメリカの若者たちがTシャツを下着ではなくトップスとして着るようになっていった過渡期の1アイコンとして見ることができる。同時期の「Tシャツを着こなす若者」のアイコンとしてはジェームズ・ディーンあたりかな。
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