みちろう

欲望という名の電車のみちろうのレビュー・感想・評価

欲望という名の電車(1951年製作の映画)
4.1
どんよりと怪しげな雰囲気が漂うニューオリンズ、未亡人で全てを失ったブランチが妹夫婦の住む家を尋ねに来たことで彼らの周りに不穏な空気が立ち込めていく

登場人物はまともそうだけどどこかに問題を抱えててそれがブランチをきっかけにあらわになっていく様が見もの。

元は劇で上映されていたのをキャストも変えずに映画化したらしく、主に1つの家の中で登場人物のやりとりを映すっていう恐らくそんなに劇場でやるのと変わらないコンパクトな作りが見やすくて、それぞれの演技を集中して鑑賞することができた。

一番の見所だったのはやっぱマーロンブランド。ゴッドファーザーの次に観た「波止場」では意外と地味でセクシーさが無く思ってたのと違ったが、今作ではTシャツ姿にパンパンに仕上がった上腕二頭筋を披露しててキマっている。見た目だけで無くやんちゃそうな仕草がいちいちカッコよくてたまらんっ

正直マーロンブランド目当てで観た映画だったけどブランチの怪演が結構凄かったし他の主要キャストの演技も前述した作風によってクローズアップされていてじっくりと実力が発揮されている様子が伝わる。

同じ監督作の波止場、エデンの東があんまハマらなかったけどこの映画は今見てもストレートに入ってくる魅力がある見やすい部類の名作だった
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