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欲望という名の電車のお話探しのレビュー・感想・評価

欲望という名の電車(1951年製作の映画)
3.0
メンヘラ年増女とガサツマッチョDV男。一緒にさせたらダメだろ、という組み合わせでひとつ屋根の下。前半はこの取り合わせの妙と鬼気迫る演技が、“気まずいコメディ”としての威力をブーストしてくれて、引き攣った笑顔で楽しめました。


二言目には声を荒らげるスタンレーは『うわー、嫌だー、こーゆー男ヤだー…』と当然思わせるけど、それにもましてブランチの痛々しい「何なの、この女…」っぷりには、『お前いつまで家にいるつもりなん…?』と、スタンレー寄りな視点で見てしまう。


しかし後半の「何故こんな状態になってしまったのか」に繋がる、男の加害性への追及…には、正直、時代の限界が。また、観終わったあとで知った舞台版からの変更点、ブランチの夫が同性愛者だった、という設定が削除されている現状だと、『自殺…というか、夫がいた、ってのも嘘なんじゃないのぉ?』と疑わしくなってしまう。
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