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宇宙戦艦ヤマト 完結篇のmitakosamaのレビュー・感想・評価

宇宙戦艦ヤマト 完結篇(1983年製作の映画)
3.6
散々終わる終わる詐欺を繰り返したヤマトサーガも一応ココで完結編。まぁそれでも続くんだが。

今作はディンギル星人との戦闘。アクエリアスなる水の惑星があり、地球に水を与え生命をもたらし、また回遊で接近するたびに水害を起こしていたということらしい。
そしてディンギル星人はかつて水害で地球を脱出した民族の末裔とのこと。

実は敵が元々同じ地球人だったってネタは面白いね。ナデシコやマクロス7などを先取りしていたな。水害云々は一応ノアの方舟をイメージしているのだろうね。

冒頭で艦員を多く死傷させた古代は艦長を辞任。そして新館長に任命されたのは…
死んだと思われていた沖田十三でした~~~~~って、それはダメだろう!それだけはダメだろう!
かつて死んだと思われたキャラが生きていたはまだ許されたが、沖田の死が実は佐渡の誤診だった…って。そんなのあるか???
劇中で佐渡が「全国の皆さんに頭を丸めて謝罪しないといけませんな」って言うけど、いやいやここは西崎義展が謝罪しろよ。

ディンギル星人のハイパー放射ミサイルも強力だし、総統のルガールも中々の強面だ。だがクライマックスを前にガミラスの介入で収束するのが惜しい。
最後のクライマックスがヤマト自爆によるアクエリアスからの水流阻止になったからね。直前までディンギルの抵抗が有った方が更に盛り上がったのに。
しかしヤマトの最後を宇宙空間で水没させるというビジュアルを選んだのは良かったね。(実際の戦艦大和が90°の角度で沈没したのはフィクションらしいが)

濡れ場の有る・無しで2種類のエンディングがあるが、それ以前にエンドロールからダラダラ続くのが戴けないよ。ラストだからとはいえ余韻をタップリ取り過ぎだって。

そして作画のスゴさが頂点に達している。70年代末から80年代初頭にかけてアニメがどれだけ進化したかを体現しているよ。西崎もヤマト商法で引っ張りたかったのなら初代ヤマト映画をこのクオリティでリメイクしたら良かったのにね。ヤマトIIIのボラー連邦編も劇場アニメ化すべきだったよ。
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