NoAceJustYou

キャプティビティのNoAceJustYouのレビュー・感想・評価

キャプティビティ(2007年製作の映画)
3.0
2021/5/30鑑賞。61点。

<見所>
・アル・パチーノのごとく構えるマシンガン
・ホステスの家にバットはなくても、殺人鬼の家にはバットがある
・背後から近寄るヒゲデブは怪しまれて当然
・ジャック・バウアーに救出されない世界線のキム
・「シャイニング」のジャック・ニコルソンへのオマージュ
・殺人鬼を銃で撃つときは、頭を狙いましょう。
・「クリミナル・マインド」テイスト
・ウィルスミスもどきの黒人刑事
・知らない間に手元に包丁
・ラストは「ソウ」のテーマ曲「Hello Zepp」流していいよ
・マイケル・C・ホール演じるデクスター・モーガンもそうだが、「デクスター」という名前にろくな奴はいない?
・「お前が深淵を覗くとき、深淵もまたお前を覗いている」的な

<あらすじ・ネタバレあり>
ニューヨーク。人気モデル・ジェニファー(演. エリシャ・カスバート)は、ある夜クラブで何者かに拉致され、光の差さない部屋に監禁される。

隣には数日前から同じく監禁されている青年・ゲイリー(演. ダニエル・ギリス)がいた。彼に励まされつつ監禁生活に耐えるジェニファー。どうやら監禁部屋はカメラで監視されているらしい。

監禁生活の中で、ジェニファーは拉致犯・ベン(演. プルイット・テイラー・ヴィンス)に、拷問される映像や子供が母親を殺害する映像を見せられる。箱に閉じ込められては(箱の)隙間から砂を流し込まれたり、ペットの犬を殺されたりもされる。
ゲイリーは、ベンに無理矢理歯を抜かれる。もちろん、乳歯じゃなくて永久歯。

色々あって2人は一緒に逃げ出すことに成功するが、結局ベンに捕まってしまう。今度は、2人一緒の部屋に監禁される。
で、ここら辺はホラー映画っぽく、ジェニファーとゲイリーがHする。Hが終わった後、部屋を普通に抜け出したゲイリー。

ここで種明かし。ゲイリーとベンは実は兄弟で、共犯だった。
2人は殺人を犯して、その内容を自作のグラフィックノベルとして記録していた。ベンが拉致・拷問を担当。ゲイリーは被害者のメンタルケア・殺害を担当していた。
ゲイリーが被害者女性とHするのは、殺すまでのステップの1つみたいで、ベンは見ているのが好きな変態。
拉致から4日目で殺害するのがルールで、このルールに則って連続殺人を続けていたが、ゲイリーは本気でジェニファーが好きになったため殺すことをためらう。
ここでルール重視の兄・ベンと対立し、ゲイリーは兄を気絶させる。

しかし、その直後ジェニファーを捜索するニューヨーク市警の刑事2人組が聞き込みに現れる。
この刑事2人が髭面太っちょ&ウィル・スミスからスター感を抜いた感じの風貌。

ゲイリーは仕方なく、刑事らを招き入れる。
刑事2人にジェニファーを監禁しているモニター映像を見られてしまう。ゲイリーは「スカー・フェイス」のアル・パチーノのごとくマシンガンを構え、刑事に向けて発砲。
その後、ジェニファーを救うゲイリー。ゲイリーは、犯人2人組を殺害したと説明。

ジェニファーは、撃たれた刑事2人組が犯人だと誤解。
実は(髭面デブの)刑事が生きていてジェニファーに警告しようとするが、殺人犯だと思っているので、近くにあった金属バットで撲殺する。
ジェニファーが、監禁部屋のモニターを見ると証拠隠滅するゲイリーの姿が。違和感を持ったジェニファーが、置いてあったスクラップブックを見るとそこには自分の監禁生活が描かれたグラフィックノベルが貼り付けられており、ベンとゲイリーが笑顔で一緒に写る写真もあった。

ゲイリーが殺人鬼だと確信したジェニファー。
目覚めたベンに襲われるも、どこからともなく現れた包丁で彼の腹を刺して殺害。最後は、ショットガンでゲイリーの足・胸に銃弾を浴びせて殺害。
その後、警察に保護される。

巷では、性犯罪者の男が次々と殺害される事件が発生。
どうやら事件に巻き込まれたジェニファーが覚醒したようで、夜な夜な街に繰り出しては性犯罪者を拷問して殺している・・というオチ。


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この映画を見た経緯。
→10年以上前にドラマ「24」のDVDにこの映画の予告があった。
面白そうだな〜と思いつつも、それほど記憶に残らなかったのか映画の存在自体を忘れていた。そしたら、先日見た映画のDVDにもこの映画の予告があったので借りて見た。
王道のポップコーン・ムービーという感じで良かった。

本作の脚本家は、キャリア中期以降はポップコーン・ムービーを生産し続けたラリー・コーエン!!

母親殺しのスナップフィルムの時点で犯人が2人組なのは読めるよね・・。殺害犯と撮影者の2人組なんだから・・・。
殺人犯兄弟のファミリー・ネームが「デクスター」だった。殺人鬼の名前としてはあるあるなのかな?「デクスター」って響きかっこいいしね。

殺人鬼兄弟の兄を演じたプルイット・テイラー・ヴィンスは、大好きな俳優の一人。一度見たら記憶に残るインパクトのある俳優だが、過小評価されている気がする。この作品でも木偶の坊扱いが…。

あと、「クリミナル・マインド」のシーズン2で「ニューオーリンズの切り裂きジャック」というエピソードがあるけど、あれにすごく似たプロット。性犯罪の被害者女性が、男全般を目の敵にして殺すという・・。
この映画には蛇足だった気がする。
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