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パリの灯は遠くのmayaのレビュー・感想・評価

パリの灯は遠く(1976年製作の映画)
4.1
これがなんの映画なのか、結末まで観ないとわからないのだけど、この映画の主題と同じ題材を取る作品は他にもたくさんあるが、むりやり鑑賞者を「当事者」に引き摺り込むのは本作だけ。他者として「かわいそうだ」と思うことと、当事者になることは全く別物だし、恐らく当事者が当事者になる過程も同じようなものだったんじゃないだろうか。最後のこちらを見る視線の中に、自分が混じってる気がしてしまう。無言のエンドロールが恐ろしい。
「戸籍謄本が届かないだけで」というセリフで、同様の理由が山口淑子と川島芳子の生死を分かった史実を思い出した。あとユダヤ人判定のガバガバさよ。
邦題が原題よりいいなんて、そんなこともあるんですね。
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