"復讐するマジシャン同士の騙し合い"
時の魔術師クリストファー・ノーラン監督作品。
大好きな監督だが、有名どころで未鑑賞だった作品。ようやく鑑賞することが出来た。
ノーランは『ダークナイト』以降、目覚しい活躍をしているが、こちらはその1つ前に発表された作品ということもあってか認知度は低め。
ランキング上では結構下の位置。ファンの中では"好きだけど1番にはならない"という感じだろうか。
それだけでもノーラン恐るべしなんよ。だって十分面白かったからさ。
もしかして皆様鬼畜の所業!?難解なハードモードな作品好きか!?
まあ、分かりやすさで言ったら『ダンケルク』並に分かりやすかったけどね。
確かに『インセプション』『インターステラー』らのSF色強めの作品ほど引力は強くなかった。
中盤までは、ロバート・アンジャー(ヒュー・ジャックマン)とアルフレッド・ボーデン(クリスチャン・ベール)の二人がバチバチにやり合う構造のドラマ色が強い。
そこまで謎を引きずることなく、しっかりと説明があるため、むしろダレてしまう点が気になった。
しかし、アンジャーが装置を持って帰って来た終盤からは怒涛の流れで、ラストまで「え?どうなるのこれ。ボーデン死ぬの?」とハラハラドキドキして楽しませて頂きました!
オチについては「うーーーーん、、、そうきたかー!」という感じ(笑)
「その手があったか」とハッとさせられました。割とシンプルね〜。意外と嫌じゃない。
お互いに善し悪しが垣間見れたが、単純に正義と悪で分けられることはないかな。
19世紀の話だし、あくまでもエンタメとして消化すべきだね。
終わってみれば、かなり満足感でいっぱいでした。
謎の深みとすると、どうしても他作より劣ってしまったのは事実。
ただし、ちゃんと複数箇所考察の余地がある場面を残していて、答えが出ない話を永遠と出来る点は、やはりノーランの良さが出ましたね。
現実的な面とファンタジーとの融合がよく取れた秀作で、ダークな雰囲気も好きでした。
結構ラストはハードではあるけど、難解なSFが苦手な方にはこちらをオススメします!
それにしても、なんでノーラン作品はこうもタイトルが見終えた後にピッタリハマるんだ?天才か?