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薄桜記のmitakosamaのレビュー・感想・評価

薄桜記(1959年製作の映画)
3.5
スカパーにて。雷蔵・勝新コンビの比較的若い頃。

5代将軍綱吉の時代で、忠臣蔵の外伝的な物語。

勝新が中山安兵衛(堀部安兵衛・武庸)ですって。赤穂浪士のメンバーで、冒頭の“高田馬場の決闘”で助太刀に入る所で物語が始まる。
この辺は史実に則ってるそう。へぇ〜〜〜

雷蔵が旗本の丹下典膳。丹下左膳みたいな名前だな。
馬場で安兵衛に討たれた者と同門だが、助太刀しなかったので破門に。

典膳には千春なる美人の嫁がいるが、かつての同門に逆恨みされ陵辱される。離縁し娘の父親に右腕を斬り落とされる。
コレがなかなかナマナマしい描写だ…

というか、かなり時代劇としては“血”をちゃんと描写してる。吹出す様な血飛沫は表現されていないが、斬られた側にキチンとペンキの様な血ベットリついているは素晴らしいね。

そして、勝新の殺陣の巧さが光る。雷蔵も悪くは無いがココは格が違うわ。スピード、キレ共に凄い。足さばきが早いんだよな。

右手も無く、片足も撃たれ満身創痍の典膳だが、吉良側にいる憎っくきかつての同門と戦う。
如何せん片足だから、猪木・アリ状態で複数人相手にチャンバラをする。これは流石にちょっと無理があるが、ここは目を瞑ろう。
影のある雷蔵の憂いある表情がたまらない。

忠臣蔵討ち入りのラストは流石にグッと来るね。
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