ルネ

アンジェラの灰のルネのレビュー・感想・評価

アンジェラの灰(1999年製作の映画)
5.0
2000年日本公開。 監督はアラン・パーカー。 フランク・マコート作の同名小説の映画化。

アイルランド出身のマラキとアンジェラは、ニューヨークで出会って結婚した。二人の間には5人の子供が生まれるが、しかし父親のマラキは仕事が見つからず、酒びたりの日々を送り、一家の生活は厳しいものであった。一番下の娘が亡くなったのを機に、一家はアイルランドへ戻り、リムリックで暮らすようになるが、生活は一向に良くならなかった。


戦後の日本かってくらいの貧乏物語で、赤貧っぷりがすごい。 父親が優しくていい人なのだが酒に溺れる失業者で、それが不幸の源。 アルコール、恐るべし。暴力的じゃなかったのが唯一の救い。

長男であるフランクの目線でその過酷な日々が語られるのだが、暗く、重く、壮絶で唖然としてしまう。 そんな中に少しだけちりばめられた心温まるエピソードや、切ない恋物語が心を癒してくれた。

母親を演じたエミリー・ワトソンの演技も見事でした。
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