バタコ

アンジェラの灰のバタコのレビュー・感想・評価

アンジェラの灰(1999年製作の映画)
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アイルランドが舞台で、主人公家族の子ども時代が衝撃的すぎる。本作の時代は国全体の貧困と宗教的封建的なしめつけが強く、家族内では次々と乳幼児が死亡、お父さんはアルコール依存症で稼いで養うという気がなく、学校では先生からの理不尽な暴力で、とにかく子どもにとってひどい環境というしかない。学校の先生がここにいてはだめだ、アメリカに行けとすすめる始末。
最初だけこんな辛いにちがいない、あとから少しはマシになるはずと思って観続けると、ずっとひどい状況が続く。とくに、貸家を追い出され間借りさせてくれた家主のいとこの男性とのエピソードが地獄のようだった。よいエピソードもこの事実で帳消しになる。つらすぎた。
DVDで観たので、特典映像で、監督、原作者、キャストのインタビューを聴けて、至福だった。
追記
アラン・パーカー監督についてメモ(2020年死去)
「パーカーの最後の2作品は、1999年の『アンジェラの灰』(フランク・マコートによる同名の回顧録を基にした作品)と2003年の『ライフ・オブ・デビッド・ゲイル』だった。2015年、パーカーはバーリ国際映画祭のセミナーで、映画製作をやめた理由を説明している。「監督業は年齢を重ねても上達しない。彼らは自分自身の作ったものを繰り返し、例外はあるものの、一般的に過去の作品以上は良くならない」と彼は言った(彼はそのあと、ハリー・ポッター映画版の監督オファーを受けたものの、「好きではなかったし、理解できなかったし、興味もなかった」という理由で断ったと付け加えている)。」https://rollingstonejapan.com/articles/detail/34361/2/1/1。
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