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シンドバッド黄金の航海のTOMJFKのネタバレレビュー・内容・結末

シンドバッド黄金の航海(1973年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

一級職人芸によるクリーチャーの造形が凄い

初代「ゴジラ」(昭和29年)の製作に大きな影響を与えたという、
前年の特撮映画「原子怪獣現わる」を観たいと思いましたが、
レンタル店に無かったので、
同じく「特撮の神様」といわれるレイ・ハリーハウゼンが
担当した本作を初めてしっかり観ました

本作は1974年(昭和49年)公開のシリーズ2作目ということですが、
本作の最大の魅力は
特撮で登場するクリーチャーたちの造形と動きが素晴らしいことですね
どれも味わい深い出来栄えです

まず初めに登場する、コウモリと猿と合体したような紫の怪鳥
(これは仮面ライダーの1971年4月放映の2話「こうもり男」にも似てる)

そして、船首の木造の女神像
これが動き出し、立ち上がって船員たちを襲う
この造形も素晴らしい

また到着した伝説の謎の島のあちこちにも、
巨大な遺跡の造形(カンボジアみたい)があったり、

そして、いよいよ謎の宮殿では
6本の手を持つインド神話の女神
カーリーが登場!

その出来栄え・・・素晴らしい!

このたくさんの手を持つ敵とのチャンバラ戦が、
のちの「スター・ウォーズ・エピソード3」での、
オビ・ワン・ケノビと4本の手を持つグリーバス将軍との
ライトセーバーの戦いを生んだという

というか、
「スター・ウォーズ」6作の中では
本作をヒントにしたものが
たくさん有りそうだ

たとえば
「エピソード5帝国の逆襲」の冒頭に登場する
トーントーンやAT-ATのあからさまな「コマ撮り技法」だって
本作=レイ・ハリーハウゼンに敬意を表した
と見るべきではないだろうか

次に洞窟から登場するのが
ひとつ眼のケンタウルス

また、それと戦うのが「黄金を守る」といわれる幻獣グリフォン
(鷲の頭と翼、下半身はライオン)

以上、
どのクリーチャ-も素晴らしい出来栄えでした!

そして物語もなかなか面白い

このシリーズは3部作ということですが、
あとの2つも観てみます

それにしても本作の魅力は
特撮にありました!

たくさんの映画作家に強い影響を与えたのではないでしょうか

S・スピルバーグとJ・ルーカスの「インディジョーンズ」シリーズにも影響を与えたと思います。特に1作目の「レイダース~失われたアーク」には、本作と話しの展開がそっくりな場面が幾つもあります

東洋の神秘的な宮殿や洞窟内での秘密の「絵」
この絵は宝の場所を示しており、幾つかの首飾りもつなげて初めて意味がわかるというのも良い

それから個人的には
使用人役の若きキャロライン・モンローも可愛くて良かったです

いやあ
いい映画を観ることができました!!
TOMJFK

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