滝和也

シンドバッド黄金の航海の滝和也のレビュー・感想・評価

シンドバッド黄金の航海(1973年製作の映画)
3.7
黒魔道士の操る
踊る陰母神カーリー!
迫る人頭馬身の怪物
ケンタウロス!
危うし!英雄シンドバッド!

「シンドバッド黄金の航海」

前作シンドバッド七回目の航海から15年を経て公開された特殊技術の神様、レイ・ハリー・ハウゼンが贈る大冒険活劇!ストップモーションを活かしたダイナメーションによる怪物達がシンドバッドに襲いかかる!特殊技術の真髄がここにあります(^^)

航海中、羽の生えたゴブリン(ホムンクルス)が落とした黄金の銘板に導かれ、ナラビアに着いたシンドバッド達。そこは黒魔道士クーラに狙われた国だった。ナラビアの宰相は世継ぎを決めずに亡くなった国王が残した銘板と壁画の謎を解くことをシンドバッドに依頼する。謎の先にはクーラを倒し国を守る秘密と財宝があると言う。シンドバッドは謎に導かれ、未踏の地レムリアへ向かう!

今作もストップモーションを使用した緻密な動き(愛嬌のある動きです(^^))をする怪物たちが魅力ですね。

断トツに可愛く、愛嬌のある動きをするのは、邪神カーリーの銅像。クーラの黒魔術で6本の腕に剣を持ち、シンドバッド達との剣劇を魅せてくれます。またインド音楽に乗って頭を横に動かしながら踊るシーンもまた可愛くて。見事な合成技術ですよ。

前半ではマンドラドの根っこと人の血で作られしホムンクルスが登場。羽の生えたゴブリンの様な悪魔じみた容姿が魅力です。小さいのでスパイ役なのが惜しい。人の大きさで闘うシーンがあれば尚良かったのに…。

更に船の舳先についたサイレンの魔女が動き出し襲ってきます。こいつもやや動きが鈍いのでイマイチかな…。

島でカーリーに続いて出るのは、一つ目のケンタウロス。そしてお馴染みグリフォン。洞窟から音が先に聞こえてから、出てくるシーンは良いです(^^)期待しますよね。ただカーリーが魅力有り過ぎてやや落ちますね…。

シンドバッドは変わらず勇気ある英雄ですし、ヒロインも同じくキレイですが、特徴があまりなく…。一本目の方が初見であり、小さくなったりしましたから印象に残るのかなと。ただ今作ではハウインと言う若者が息抜き役、コメディリリーフとしているのが良かった所です。勇気もあり、中々の活躍で好感持てます。

黒魔道士クーラは悪魔の力を使うと老化すると言う弱点があり、そこもキーと言うか前振りになってますんで注目して下さい。ただその設定はバビル2世の敵、ヨミみたいですが(笑)

レトロな感じの特撮冒険ヒーローモノですので軽く楽しめると思います。やっぱりハリー・ハウゼンの技術は凄い。ただ今回はお気に入りの骸骨剣士がいないんだよな〜って事で1作目の方がストーリーや怪物含めてもお気に入りでした(^^)
滝和也

滝和也