山中潤一official

幸せのちからの山中潤一officialのレビュー・感想・評価

幸せのちから(2006年製作の映画)
2.6
すげぇ胆力努力

…はぁ。

だめだー
むりだー
感動ポルノ的でいやだー
なんつーかなんだか人間的じゃないって切り取り方だと思っちゃう。

知りたいのはどちらかというと
明らかにおかしい格好のやつを雇うと決めた会社側の気持ちの遷移の方が気になるし
なんにも仲介してこなかった母親が気になるしラストまで語られないし

才能あってこその結果なんてのは誰だって同じで、5分で語れるような内容だと思った。
ドラマ的なのは、
これほどの才能がある人間が
計画性も無く結婚して子どもを作って(授かりもんだけどな)、あんなものに手を出して投資してって過去が怖過ぎるよ。

あれだけ頭のいい人間が
嫁を言いくるめるほどの話術が無いのも意味不明だし、恐らく映画の中で使われた言葉たちは言い回しなんてのはまるで現実と違うんじゃないかなって思ってしまう。

嫁(母親)は本当に馬鹿なのを
なんとか見せられるレベルにまで引き上げ
主人公をちょっと引き下げたような脚本にしたように思う。

だって、
そうじゃないとあんな簡単に子ども手放さないだろうし、
てか全然論理的な会話にもなってなければ、
行動でもなくあそこまで追い込まれた生活になってたじゃん。

夢があってそれ追いかけててとかなら理解出来るけれど、レントゲン機械に…ってちょっと説明不足過ぎる気がするよ。

一体何を伝えたかったのかがわからない。
守るものがいて背水の陣で
必死こいて一生懸命やり抜けば
どこかの誰かに評価される=神様は見てくれている
だから、置きたい場所に身を置いて1度決めたらどれだけ劣悪な環境でも頑張れってか??

インターン生の最終専攻に残ってるのは20人なんでしょ?

主人公はたまたま19人にはならずに済んだけれど、95%の確率で落ちる上に半年という時間も賭けて勝ったという博打の話よ?この映画。

まっったく持って再現性もなければ
夢も希望もないし、
映画タイトルの幸せのちからってのが
子どもがいるからみたいな動機なんだったらばそれは人質だと思うから、もう倫理的に有り得ないよ。キツいよ。

原題が
幸せを追い求める
という、映画内でも登場した
独立宣言の一節だそうだけれど、

主人公は幸せを追い求めたんじゃなくて
子どもを育てないといけないとか
お金に困ることに飽きたとか

逆に不幸せになって
それまでの事足りてた
あって当たり前だったものを失くすことによって
幸せとはなんたるかを知り

現実と向き合って
現実を追い求めたんだと思うんだ。

映画の中で
金のない主人公が金を貸すシーンが2回くらい出てくるけれど、
貸す相手をきちんと選べっていう教訓なのかは分からないけれど
どんなメッセージ性があるにせよ
博打の宣伝としか見れない。

いいお父さんでもないし
いい物語でもない。

この映画が好きとかいう人間とは愛想笑いでしか付き合えない。