ギリギリから這い上がる生き様を眺める。
息子と地下鉄のトイレに泊まりたくない。
これは父親としてあまりに辛く哀しい。
ウィルスミスの心破れそうな怒りと哀しみに揺さぶられる。でも、彼は諦めず、走る、走る、走る。
全力のもがき、空回りの先に、夢ではない、普通という、かけがえのない生活に辿り着く。
アフターアースは忘れるとしてスミス父子のリアリティ溢れた良作だと思う。
原題は、THE PURSUITE OF HAPPYNESS 幸福の追求。
努力の下地あってこその幸福、普通の生活がいかに貴重で幸せなことなのか、それを改めて感じさせてくれる。
コロナ禍の今、リアルさを増す普通の暮らしへの愛おしさとシンクロする映画だ。