とりそぼろ

時計じかけのオレンジのとりそぼろのレビュー・感想・評価

時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)
3.5
視聴前に思っていたよりも一癖も二癖もある映画だった。

秩序だった社会がヒトをヒトたらしめるのか、はたまた感情そのままの欲望がヒトをヒトたらしめるのか、そのどちらに振り切っても見ていて苦痛を覚えるものなんだなということを知った。

ルドヴィコ療法を経てアレックスは変わったかに見えたが、ヒトの本性というものはそう簡単には変わらないものなのだなと感じた。それは本人のせいだけでなく、世間からの視線やこれまでの因果、環境などによる、他者から客観的に見た自分という人格へ半ば矯正のような形で引き戻されているように見えた。
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