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時計じかけのオレンジの100shimoのレビュー・感想・評価

時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)
3.5
原作を読んだので再鑑賞。
キューブリックによる映画化の最大の功績は暴行シーンで“雨に唄えば”を使用したことでしょう。
この暴行を受ける作家が書いている本のタイトルが「時計仕掛けのオレンジ」なんですよ。
作品の言わんとすることは、牧師が代弁していまして、悪行にしろ、善行にしろ、そこに自由意思による選択がなくてはならないということなのです。
原作者であるアンソニー・バージェスはこの映画を嫌っていました。というのも、“完璧に治ったね”で終わるラストですが、実は続きがあるのです。
政治的なメッセージを強く印象付ける終わり方はキューブリックが意図したところでしょうね。
ちなみに今作の映画化、キューブリックの前にあのアンディ・ウォーホルが「ヴィニール」という35分の短編自主映画を制作しています。
原作は300ページほどでテンポもいいのでサクサク読めます。気になる方は是非。
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