もちお

市民ケーンのもちおのネタバレレビュー・内容・結末

市民ケーン(1941年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

 初鑑賞です。
 字幕版です。
 NHKのBSでの放送を録画しました。

 とても良かったです。
 幸せとは何なのか、考えさせられました。

①良かったところ
・人間の幸せとは?
 本作は「チャールズ・フォスター・ケーンが亡くなる時に呟いた『バラのつぼみ』とは何なのか」を軸に話が進んでいきます。
 取材していた記者は諦めるものの、最後に焼却炉のソリが映ります。このソリに「バラのつぼみ」と書かれています。
 そのため、観客は「バラのつぼみ」が何なのかを推測することができます。
 亡くなったケーンが握っていたスノードームも踏まえると、両親と暮らした日々に思いを馳せていたのかもしれません。
 巨万の富を築くも、孤独だったケーン。
 人間の幸せについて考えさせられました。

・「バラのつぼみ」を断定しない
 劇中で「これが『バラのつぼみ』です。」という明示的な説明はされません。
 観客に委ねて終わります。
 過剰な説明がなくて良かったです。

・ケーンの人生が複数の証言によって次第に明らかになる構造
 面白かったです。
 人によって説明が異なるので、興味深かったです。

②その他印象的な点
・ケーンが最初の妻エミリーと次第にギクシャクしていく描写
 食卓での会話がギスギスしていきます。
 嫌な気持ちになりました(誉めてます)。

・ケーンに歌手活動を強要される2番目の妻スーザン
 観ていて、つらかったです。

・邸宅に近づいて始まり、邸宅から遠ざかって終わる

③まとめ
 考えさせられました。
 観て良かったです。
もちお

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