ENDO

オレゴン大森林/わが緑の大地のENDOのレビュー・感想・評価

4.2
組合のストを無視し続けるスタンパー家の人々。粗野で頑固なヘンリー・フォンダの中指立てた切断された腕がタグボートの屋根に高く掲げられる瞬間に涙。組合の妨害ではなく天命により裂ける大木。大惨事であっという間に家族離散。ニューマンにmouth-to-mouthされながら、痛々しいまでに陽気なジャッケル。その妻のリンダ・ローソンはホッパーが出てた『ナイト・タイド』で蠱惑的な人魚姫を演じてた人だ。ニューマンの妻レミックに惹かれながら手を出さないサラザン。彼女の失われた日々。日本の林業映画と言えば柳町監督『火まつり』だが、地に足ついてるのはこっち!あっちはスピリチュアルなので。俯瞰された仕事の風景も淡々としていていい。家族の紐帯は木々に結ばれたロープのように簡単に切られてしまうが、もっと深いところで繋がっている。中原昌也さんが『にわのすなば』のアフタートークでこの映画を雑木林映画の1つとして挙げてた。
ENDO

ENDO