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日本春歌考のmasaのレビュー・感想・評価

日本春歌考(1967年製作の映画)
3.4
大島渚オールナイトにて。
自分の中では大島渚監督といえば、作品よりも、TVによく出ていたうるさいオヤジというイメージだった。ほんとにこの人映画監督だったの?という感じだった。
昔みうらじゅんが「大島渚」というバンド組んでイカ天に出てたなぁ。

しかししかし、作品をいくつかじっくり観てみると、この監督只者ではない。

添田知道が性に関する俗歌を収集した「日本春歌考」に題名を借りて、大島渚が監督した異色の風俗ドラマ。

セクシャルな妄想と現実との間でもがく大学受験生たちの姿を通じて、国家や家族といった問題を描いている。
大島渚とはどんな監督だを語る上で、注目すべき作品。

大学受験のために上京してきた高校生四人組は試験場で出会った女生徒の名前を知ろうとするが失敗。その帰り道、高校の恩師である大竹が女と歩いているのを見かける。
4人はクラスメートの女生徒たちとともに大竹を訪ね、そのまま居酒屋へ。
そこで大竹は唐突に春歌を歌い始めた。

前半は昔の青春ものと思って観ていたが、後半は政治、ベトナム戦争、学生運動、デモ、性などいろんな問題をぐちゃぐちゃからめ、もうカルト的になっている。

宮本信子や吉田日出子の学生時代が若い。
伊丹十三も貴重な俳優シーン。
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