ジョエル・シュマッカー監督のクライム・スリラー。
芸能人の宣伝屋が、謎の男から電話とライフルで脅迫され、ニューヨークのフォーン・ブースに閉じ込められる。
"You can't understand the pain of betrayal until you've been betrayed."
サクッと観られて面白いワンシチュエーションスリラー。テンポ良く、コンパクトに纏っているので、中弛みせず最後まで楽しめた。
時代背景になっているのは携帯電話の普及、及び公衆電話の減少。"電話が鳴ると出ずにはいられない"というコンセプトが巧いし、"電話を切れば死ぬ"というシチュエーションも全く現実味のない話ではない。
突然姿の見えない理不尽な恐怖に巻き込まれる宣伝屋をコリン・ファレルが好演。イタリアのスーツに身を包み、粋がっていたやり手の男がどんどん窮地に追い込まれていく様子は見応えがあった。
事件現場を取り仕切るニューヨーク市警にフォレスト・ウィテカー。威厳のある誠実な人柄がハマり役。
2002年。携帯電話が社会的ステータスとなり、公衆電話が減少の一途を辿る。
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