ユウ

宇宙人ポールのユウのレビュー・感想・評価

宇宙人ポール(2011年製作の映画)
4.8
「テッド2」の宇宙人版のような映画。
ただ、あちらに比べればやや上品である。

主人公は連名SF小説家のコンビ、グレアムとクライヴ。
SFとしての宇宙人が大好きな彼らはコミコン(日本のコミケのようなアメリカのイベント)に向かうため、SFや都市伝説の聖地巡礼をしながら、RVで悠々と旅をしていた。
そんな中で突如、謎の交通事故に巻き込まれる2人。事故を起こした車に運転手の姿がなかったのだ。
何事かと事故車に寄ると、現れたのはポールと名乗るグレイ型の宇宙人。運転席に居たのは彼だが、背が低くてその姿が見えなかったのだ。

ポールはSFヲタクの2人のRVに相乗りを頼み、SFヲタクと宇宙人という、不思議な旅が始まる。

ポールは麻薬を好み、好きな食べ物は鳥、特技は生物の治療や蘇生(魔法などではなく進化とテクノロジーの賜物らしい)。
死んだ鳥を蘇生してグレアム達を感動させた後、すぐさまその鳥を食い殺し、「なんで食うんだよ!」とツッコミを受けて「新鮮なほうが美味いだろ」とポールが真面目に応えるシーンはこの奇妙な3人組を象徴する、可笑しくも素敵なシーンだ。

この映画は続編の作りようがないのだが、それでも続編を希望したい、そんな映画だ。
ただ、題材が題材だけに、SFネタがわからないとついていけない会話やジョークなども多い。その点は少し減点対象か。
ユウ

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