ポンコツ娘萌え萌え同盟

キートンの恋愛三代記/滑稽恋愛三代記のポンコツ娘萌え萌え同盟のレビュー・感想・評価

3.8
再観賞。
先史時代、古代ローマ、現代の時代の異なる物語を描くのは、複数の時代を舞台にした「イントレランス」を意識してるだろうけど、ただイントレランスみたいに超大作的よりも、キートンのセンスの良さとユーモアの面白さが光る秀作である。

内容をシンプルに還元してしまえばキートンとヒロインと恋のライバルがいる「愛」を描いたラブコメディで、展開もほぼ同じで3つの時代とも決闘あり、救出ありなんだが、それを飽きさせないので魅了されるのは時代によるシチュエーションの違いだ。例えば最初のどの場面でも共通する占いのバリエーション。そして本作の最大の見所である決闘だ。
先史時代の一対一のライバルとの棍棒チャンバラバトル、
古代ローマ時代はやはり古代ローマといえば戦車レース、
そして現代だとフットボールの試合での決闘。
特に古代ローマ時代はかなりセンスを発揮している。相手方は立派な馬の戦車に対してキートンがつれてくるの小さな犬の戦車。爆笑しながらもかわいいし癒される。
ただこの決闘でキートン率いる犬戦車が勝つことにユーモアがある。
というのも本作に出てくるライバル達は男性では比較的小柄なキートンよりもずっと背丈が高い。
つまりこれは小さな男が小さな部隊(犬)で大きな男の大きな部隊(馬)に打ち勝つということである。

勿論本作でもキートンのアクションの面白さは健在。キートンといえば走る逃げるの基礎は勿論、本作では木でジャンプしたり、屋上から飛び移り失敗して落ちていく中で一命を取り留める場面。いくらキートンが無敵な俳優とはいえ彼のアクションは凄いよりもまずハラハラが先行しがちなところある。