PERSPECTIVE

殺しが静かにやって来るのPERSPECTIVEのレビュー・感想・評価

殺しが静かにやって来る(1968年製作の映画)
4.5
ありとあらゆる西部劇が頑なに守ってきた伝統を文字通り真っ白に穢してみせた、あまりにも忌々しい映画。ここまで大それたことは後のイーストウッドしかやれていない。

誰も彼も小汚くせこいことしかしていないのに雪景色の厳しい印象とモリコーネの音楽の全力ぶり、そして役者の表情や動作をこれでもかと映すカメラワークが見るものを負の魅力へと強引に引きずり込んでいく。

しかしクラウス・キンスキーはじめ、メインで出ている役者陣がセルジオ・レオーネの映画では噛ませ犬程度の扱いだというのがマカロニ映画の業の深いところである。二軍ですらこの強さなのだ。
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